6年目の3.11に思うこと
弊社近くの沿道に植樹されている「オカメザクラ」が満開になりました。
今年も早咲きの綺麗なピンク色の桜を見ることができ、心が癒されます。
東日本大震災から6年目にあたる昨日の3月11日は、
「東北復興支援シンポジウム~桜が紡ぐ東北の未来~」が開催され、
私 吉澤も運営のお手伝いで朝から会場で準備にあたっていました。
このシンポジウムの第一部でも、2012年の「第84回アカデミー賞 短編ドキュメンタリー映画賞」にノミネートされた作品「津波そして桜」が上映されました。
東北・夢の桜街道推進協議会発足後、何度か開催されたシンポジウムではこの映画が上映され、私も何度か観てきましたが、観るたびにいろんな感情で気持ちが動きます。
震災直後の被災地のみなさんのインタビューで構成されているドキュメンタリー映画ですが、編集で人の手が入る以上、何らかの意味を持たせようとなってしまうのは仕方がなく、観る人によって捉え方も様々だと思います。
でも、こうした実際の記録が残ること、そして人々に伝わるものとして映画になったことは、記憶の風化を防ぐ一番のツールだとつくづく感じます。
私は、毎年春、桜を見る度に「津波そして桜」を思い出します。
そして東北を想います。
震災当日は怖さしか感じませんでした。翌日からは現実逃避したい感情でいっぱいでしたが、自分や家族の生活、食糧の確保だったり、放射能への恐れだったり、被災地のことよりも自分の目の前のことで精一杯でした。
テレビから流れる映像には目を背けていました。怖くて、心が折れそうで、見ていられなかったのです。
2013年4月、宮城県塩釜で開催された「桜の語り会」へ行った翌日、石巻と金華山まで足を延ばしました。
震災から2年経っても、がらんとした更地や片づけられていないままの沿岸部を見たとき、復興のスピードの遅さに愕然としましたが、6年経ったいまでも復興しきれていない現実があります。
そのことは、しっかり認識しておきたいと思います。
映画「津波そして桜」からは、悲しさだけではない、
強さと希望を感じとれることが救いです。
ぜひ多くの方に観ていただける機会あれば、と思います。
もうすぐ桜の季節がやってきます。
東北の桜の開花は場所にもよりますが、4月中旬以降になるでしょう。
6年目のこの春はどこへ行こうかな、と考え中です。
M.Yoshizawa