洞窟壁画
2017年10月2日
カテゴリ:日々のこと スタッフの趣味イロイロ
初めまして。
7月に入社しました、デザイナーの田中と申します。
よろしくお願いいたします。
日々デザインの制作をするにあたり、ヒントになったり、
刺激になったりするものを取り上げてみたいと思います。
その中で、最近気になっているものに、洞窟壁画というものがあります。
数万年前の石器時代の人類が残した、最も古い芸術作品群です。
それほど古い、原始時代の人々が、驚くほど的確に動物のフォルムを捉えていたり、
大胆な構図や精緻な技術で絵を描いていることに神秘を感じます。
その時代の人々の創作の動機や制作過程など興味は尽きないのですが、
特に最近心が動いたのは、石器時代の人々が、残像、つまり動画の仕組みを
すでに理解していたにではないか、ということでした。
壁面に彫りつけるように描かれた動物の足が8本になったり、
また別の線では角度の違う足が描かれたりしています。
暗い洞窟の中でたいまつの火を動かすと、光の当たる角度によって
浮かび上がる線が変わり、足が動いているように見えると言うのです。
この情報を知った時は、感動しました。
アニメーションの原理を、すでに数万年前に発見していたと言うのです。
観察眼や探究心もそうですが、そのような創作を石器時代に成していたという
人間のパワーに敬意を覚え、自身の成長の糧にできたらと思いました。
(※画像は「ラスコー展」観覧時に撮影したものです)
W.Tanaka